第二話-存在理由-

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しかし、いくら考えたところで答えは出なかった。 「おらおら、そんな深刻な顔してんじゃねぇよ。治る傷も治んねぇぞ。」 いつの間にか消えていたシャチがいきなり声を掛ける。その手には、お粥に近いご飯といくつかのおかずが乗ったお盆を持っていた。 「なんでこいつが、俺達のことを覚えていたかなんて、そんなのどうだっていいじゃないか。」 「そう…ですね。」 「だったらまずは、朝飯食え。傷を治さねぇと、書き換えなんて出来ないからな。」 クライムはシャチからお盆を受け取ると、遅い朝食をとった。 それを無言で見つめる美嘉。 暫くしてシャチは部屋を出ていく。美嘉はそれに着いて行った。 一階に着くと、シャチは美嘉の方を見た。 「何故俺達のことを覚えていたかはわからねぇが、これだけは言っておく。俺達には関わるな。」 「なっ!?なんでよ!」 「書き換え師と関わると、お前等のような普通の人間にはろくなことがねぇぞ。」 シャチの顔は、本気で警告を伝えていた。 それに息を呑む美嘉。 「お前の為でもあるんだ。俺達には関わるな。」 .
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