第二話-存在理由-

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背中を撫で続けるシャチだが、クライムの顔色は悪くなっていく一方だった。 「吐きたいなら吐いちまえ!」 おもいっきり首を左右に振るクライム。 それだけは絶対に嫌らしい。 シャチは考え、ふと美嘉に目がいった。 「おい、お前。部屋から出ろ。」 「な…なんで!」 「はぁ…。一階にこいつの薬が置いてある。それを持って来てくれ。」 「わかった!」 美嘉は急いで、一階に戻っていった。 行った後、シャチはまた溜め息を吐いた。 「これなら、いいだろ。」 クライムは何もしなかった。 体調が悪い時の、クライムなりの肯定の表わし方だった。 すぐにシャチは、ベッド脇の棚から袋を取り出し、クライムに渡した。 「たくっ…、世話が焼ける。」 そう言いながらも、シャチはずっとクライムの背中を撫で続けた。 その後、薬を見つけた美嘉が戻り、それを飲ませてなんとか落ち着いたクライムは、回復させる為に眠りに入った。 「ねぇ…シャチ。」 「ん?」 クライムを眠らせて一階のソファーに座ったシャチに、美嘉は尋ねた。 .
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