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「クライムってさ、いつもこんな感じなの?」
「いつもじゃないさ。まぁ、風邪や病気にはかかりやすいな。」
ソファーに座っていたシャチは立ち上がり、出入口の外のドアノブに掛けてあるプレートを『OPEN』から『CLOSE』に変えた。
「なんでもあいつは、小さい頃から体は弱いみたいなんだ。」
「病弱体質なんだ。よくそれで書き換え師なんてやってるよ。」
「なんか…貫くものがあるんだろうな。」
「ふーん…」
美嘉は納得したようなしてないような、曖昧な返事をした。
シャチはそんな美嘉を見たが、すぐに目を逸らし、ちらかっている本を片付け始めた。
(本当のことは言えねぇよな…)
持っている本を、ぎゅっと握り締める。
(あいつ自身…知らねぇから…)
本を戻す音が、静かに部屋に鳴り響いた。
-数日後-
クライムの容態も安定し、なんとか一階に降りてこられる程になった。
「あはは…迷惑おかけしました。」
「本当だぜ。いいか!これからは、ちゃんと具合いが悪いなら言え!」
「うん…わかった。」
クライムはソファーに座って、目を閉じて頷いた。
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