第二話-存在理由-

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クライムは立ち上がって、二階に行こうとした。 「どうしたの?」 「着替えてくるんです。これだと…ね…」 「あっ…」 いつもの大きいコートを羽織っているが、下はパジャマのままだった。 クライムは苦笑すると、二階に向かった。 「そろそろ開けてもいいだろうな。」 シャチは出入口に向かい、ドアを開けた。 そして、固まった。 「シャチ?」 「はぁ…仕事だ。」 そこにいたのは、内気っぽい高校生ぐらいの少年だった。 「まぁ、入れ。」 「あっ…はい……」 少年はシャチに怯えながらも、おずおずと入って来た。 「クライム!客だぞ。」 「わかりました。今、行きます。」 いつもの格好になったクライムが、二階から降りてきた。髪はほどいたままだが。 「ようこそ。あなたはどんな人生をお望みですか?」 「えっ…と…その…」 しどろもどろに慌てる少年。 そんな彼を見て、シャチはイライラしていた。 「喋るんならしっかり喋りやがれ!!」 「ヒイィィィ!」 ついに怒りが爆発したシャチに、少年は泣きながらクライムの後ろに隠れてしまった。 .
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