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「大丈夫ですよ。そんな人生、私が変えてみせます。」
「人生を…変える…?」
微笑んでクライムは頷く。
「信じる信じないはあなたの勝手です。どうしますか?人生を、書き換えますか?」
クライムの瞳を真っ直ぐ勇助は見つめる。
それは、決意に溢れた瞳だった。
「僕のこの人生が変わるなら、お願いします!僕の人生を変えてください!!」
「わかりました。依頼承りました。」
-夜-
少年が帰ってから、クライムは部屋に篭っていた。
話し掛けても、曖昧な返事をするだけ。シャチに聞いても、わからないらしい。
しかし、暫くするとクライムが部屋から出てきた。
「クライム!」
「すみません。少し手間取ってしまいました。」
頭をポリポリ掻いて、申し訳なさそうに謝った。
「今まで何やってたの?」
「……包帯を巻いてました。この前の傷がまだ治ってないので。」
そう言って、クライムは腹部を押さえた。
その姿が美嘉には痛々しく見えてしまった。
「傷が治ってないのに、大丈夫なの!?」
「まぁ、何とかなるでしょう。」
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