第二話-存在理由-

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そう言ってクライムは十字架を剣に変え、空間を切りつけた。 クライムとシャチは目を合わせ頷き、シャチは“時の海”に入っていった。 クライムも行こうとした時、美嘉に止められた。 「何ですか?」 「あんた達だけじゃ不安だから、あたしも行く!」 「えぇ!?」 クライムはあまりの驚きで、“時の海”にあやうく落ちそうになる。 寸前のところで本来の姿に戻ったシャチが、後ろから支えた。 「何やってんだよ…ったく。」 「いや…いきなり美嘉さんが私達についてくるって…」 「はぁ!?」 最初は驚いたシャチだが、すぐにいつものシャチになった。 その間にクライムは、美嘉を説得した。 「書き換えは簡単に思えて、実は命の危険が伴う仕事です。一般人の美嘉さんを巻き込む訳には…」 「いいんじゃねぇか。」 「「えっ…」」 シャチの発言にクライムも美嘉も驚いた。 「こいつはもう覚悟しているんだ。しかも、書き換え師のことを覚えている。野放しにするのは危険だし、もう連れて行くしかねぇんじゃねぇのか。」 「……しかし。」 .
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