27人が本棚に入れています
本棚に追加
決断に困っているクライムに、シャチはじれったさを感じ、そしてキレた。
「だぁぁ!!さっさと行くぞ、オラ!!」
「「うわっ!?」」
シャチは無理矢理二人を“時の海”に引きずり込み、過去に向かってしまった。
シャチの背中に乗っている二人。クライムは呆れたように溜め息を吐いた。
「シャチ…。今回も危険な書き換えだということ、わかってますか?」
「危険はいつもだろ。安全な書き換えなんて滅多にないだろ。」
「それはそうですが…」
クライムは険しい表情になった。相当美嘉を巻き込みたくないのだろう。
「そんなに書き換えって危険なの?」
「“厄”が現れれば、死ぬことだってあります。過去で死んだ場合、私達の体は消滅してしまいます。」
「……あはは…、書き換え師って本当に大変だな…」
笑っている美嘉だったが、その顔は引き吊っていて、冷汗も流れていた。
そんな時、クライムは懐からある物を取り出し、美嘉に渡した。
.
最初のコメントを投稿しよう!