第二話-存在理由-

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「俺は“厄”とは戦えないんだ。足手まといになりたくない。」 そう言ってシャチは、どこかに行こうとした。しかし… 「足手まといって言ったら、あたしの方がそうだよ!いいからシャチも来る!」 「うおって、おい!!」 美嘉はシャチの服を掴むと、ずるずると大通りに引っ張り出した。 シャチの奇抜な外見に、通行人の目線が痛い程に突き刺さる。 「そう言えばさ、なんでシャチは“厄”と戦えないのよ?」 「シャチは聖霊と言う通り、聖なる存在なんです。そのせいで“厄”の負のエネルギーに耐えられないんです。」 「下手したら、存在が消滅する…」 暫くの沈黙。美嘉にはそれが長く感じていた。 そして、そんな沈黙を破ったのも美嘉だった。 「消滅って…死ぬってこと…?」 「……そうです。」 そう言ってクライムは歩みを止める。 その目は、どこか一点を睨みつけていた。 「シャチ…」 「あぁ、近くにいる。」 「えっ!?」 その瞬間、クライム達の近くで爆発が起きた。 通行人は混乱し、叫び声を上げている。 .
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