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「シャチ!」
「約500メートル先、脇道に逃げ込んだ!」
そして、二人は駆け出した。
クライムは走りながら、美嘉に言った。
「美嘉さんはどこか安全な所に逃げていてください。」
美嘉は、呆然とその言葉を聞いていた。
しかし我に返ると、すぐにクライム達を追い掛けていった。
「何も出来なくても…、足手まといだけど…、見守るだけでいいんだ!」
クライムとシャチは、路地裏の先にある小さな広場に足を踏み入れた。
「う…くっ…」
「シャチ!」
「いる…ここに。巨大で強力な“厄”が!」
『ほう…聖霊も一緒か…。珍しいな。』
「「!?」」
クライムは後ろを振り向くと、そこにはどす黒いオーラを放つ“厄”が浮かんでいた。
『書き換え師の魂が旨いのは知っているが、聖霊はどんな味がするのだろうな…』
“厄”は不適に笑うと、両腕をバッと広げた。
「この技は!?」
クライムが気付いた時には遅く、多くの“厄”に囲まれていた。
「同族喚び…まさか、そんな上級の技を使うなんて、思ってもいませんでした。」
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