第二話-存在理由-

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その瞬間、クライムの雰囲気が変わった。 目付きが鋭くなり、明らかに殺気の篭ったオーラを放っていた。 「ク…ライム?」 「……死にたくないのなら、離れろ。」 そう言って、クライムは美嘉を突き飛ばす。 そして、下から上へ剣を一線させた。 「危ないじゃない!!」 「助けてやったんだ。感謝しろよ。」 「えっ…?」 『ギャアァァァ!』 美嘉の後ろに迫っていた“厄”の一体が、真っ二つに斬られ、そして消滅した。 美嘉はそれを呆然と見ているしか出来なかった。 「数が多いな。まぁ、関係ないがな…」 クライムは再び剣を構えると、黒いオーラが剣を包んでいった。 「暗黒衝波斬!!」 剣を地面に刺すと、黒い衝撃波が“厄”達を襲った。 あっという間に、数多くいた“厄”達が主格を残して全て消え去った。 「やっぱ数だけだな。弱過ぎる…」 『何なんだ…お前は!?』 「ん?あぁ…俺か。俺はクライム。まぁ、別の人格だがな。ということだ。死ね!」 クライムはそう言うと、姿を消した。 『なっ!?どこ行った!』 「こっちだ。」 “厄”が気付いた時には、遅かった。 .
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