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「鹿柳、大丈夫か?」
「大丈夫です。まだ行けます。」
「小娘。ちょっとギリギリだが、帰るのだろ?」
「当たり前でしょ!」
そう言って、美嘉は“時の海”に入っていった。
-数日後-
美嘉は、バイト帰りで街中を歩いていた。その隣を友達と元気よく走っていく少年。
その顔は、出会った時とは比べものにならないぐらい、爽やかなものだった。
「勇助さん、ようやく幸せが訪れましたね。」
「うん。でもこれからの未来は、自分で幸せを掴まないといけない。」
「それは大変なことです。でも…一つの命でも救えたのですから。これからはあの子次第です。」
クライムは美嘉の隣に来ると、一緒に歩き出した。
美嘉はそれを見て、にっこりと笑った。
「あたしも、これからは自分次第かぁ…」
「美嘉さんなら大丈夫ですよ。」
「クライムが言うなら、大丈夫かな!」
美嘉はクライムの手を掴むと、おもいっきり走って行った。
その行動にクライムは微笑み、後ろを振り向いて…
「依頼完了…幸せに、勇助さん。」
そして、二人は仲良く走って行った。
-To be continued-
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