良和①

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世界が白くなったと… 良和は思った。 何が起こったんだ…? いったい俺はここで何をしているんだ…。 次に見えたのは綺麗な、ホントに綺麗な…星空だった。 あぁ…綺麗だな。何か星空なんて久し振りに見るような気がするよ。 ねぇ、美樹…。 …美樹? ゆっくりと頭を横にする…目に飛び込んで来たのは…赤!いちめんの赤! 真っ赤な花びらの中で横たわる美樹…。 星よりも、お前の方が綺麗だったね……ぼんやりとした思考が、だんだんと覚醒する。 美樹の傍らに無残に転がるヘルメット…!!! 美樹!! 叫んだのか、それは声になったのか。 遠くに救急車のサイレンが聞こえてきた。 良和の記憶はここで途絶える。次に気付いた時には病院の廊下の椅子に唖然と座っていた。何も考えられなかった。ショックと恐怖で思考は停止していた。
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