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トウゴは私の先をどんどん歩いてゆく。よろめいたり、派手に転んだりしながら、私は一生懸命その姿を追いかけた。トウゴは途中で、2つになったり3つになったりした。
しばらく歩き続けると、コンクリートで出来たブロックが高く積まれた防波堤で行き止まった。私はトウゴがそこで立ち止まると同時に、砂の上に倒れた。
しばらくそのままでいると、トウゴは何を思ったか、ブロックの山を登りはじめたのだ。山の途中で邪魔に思ったのか、トウゴは靴を脱ぎ捨て、そのうち一つが私の頭のすぐ横へ降ってきた。
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