あの木

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 数分後、2人は同じタイミングで公園に到着した。 「じゃあ、行こう!」 「うん!」  葉平の元気な呼び掛けに、小枝はなんだか元気が出て来た。 「葉平、ホント何処行くの?」 「着いたらわかるさ」 「えー! いい加減教えてよ。ケチー」 「ケチはないだろ?わかった。そろそろ教えてあげる」 「何処ドコ?」 「唯山だよ」 「唯山? なんでそんなところに……」  唯山とは、2人の住む街の外れにある山だ。 「それは着いてからのお楽しみ!」  その時の葉平の目は、とても輝いていた。
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