あの木

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 一通りはしゃいだ後、夕焼けの下でどんよりとした空気が広がった。 「なんで、俺に引っ越すこと言ってくれなかったんだ?」 「だって……ずっと一緒だったのに、急にお別れなんて、自分でもなかなか理解できなくて……。自分で決心できてないのに、葉平に伝えるのは納得できなかったから……」 「そんなに悩んでたんなら言ってくれよ!」 「葉平……」 「ずっと一緒だったんだから……だから、小枝の悩みは俺の悩みでもあるんだ!」 「……私、やっぱり自分が見えなくなってたね。ごめん」 「悪気があったワケじゃないだろ!?だったら謝らないで良い」 「うん! ありがとう」
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