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翌日、卒業式は滞りなく行われた。
しかし、葉平は小枝のことが気掛かりで集中しきれていなかった。
式が終わり、小学校最後の学活で、小枝は教台に立ち、引っ越しのことを話し始めた。
「実は、父の仕事の都合で、福岡に引っ越すことになりました」
『えぇーー』
クラス中がざわめいた。
「はい、みんな静かに!」
先生が静めようとしたが、余りにも大きな同様だった為、なかなか静かにならなかった。
しばらくして、なんとか静かになり、小枝はまた話し出した。
「このまちで、この学校で出来た思い出は、一生忘れません。皆さん、色々とありがとうございました。また、いつか逢える日を楽しみにしています」
その言葉に、クラス中が惜しみない拍手をした。
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