2 伝 説

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  『1人の少年がトンネルを歩いていた時でした。 ―トン……トン……トン……… ―トントン……トントン………  トンネルの中腹に差し掛かった頃、飴を舐めながら歩いていた少年は、後ろから不自然な足音がするのに気が付いた。  不信に思い、少年は後ろ振り向きました。  すると、大きなマスクを付けた若い……20歳くらいの女性が目の前に現れたのです。  その女性は、目で薄ら笑いを浮かべて、こう言いました。 「わたし……きれい?」  少年は、唖然として立ち尽くしました。  しばらく答えずに立ち尽くしていると、その女性は大きなマスクを取りながら、再び口を開きました。 「答えてくれないの? これを見ても……」  その大きなマスクの下には、耳のところまで裂けた口が……』  
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