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「きゃぁーーー!!」
「ゆ、裕美!!」
「そんな怖かった!?」
「う、うん……」
涙を浮かべながら、悲鳴をあげたのは永山裕美という名前の中学1年生の女の子だ。
「怖いよ~~加奈子リアルだよ~~」
「ごめん、ごめん」
先ほどの口裂け女の話をしてたのは宮城加奈子。裕美のクラスメートで、怖い話が大好きな子だ。
「加奈子は話し方うまいからね」
「ははっ!! ありがとう!!」
「瑞希~まだ怖いよ~……心臓バクバクのままだよ~~」
「ヨシヨ~シ。そんな泣かないの!」
林田瑞希。裕美の幼なじみで、クラスメートでもある。
「ねぇねぇ!! 続き聞きたい!!」
そんな好奇心旺盛なのは羽川和枝。こちらもクラスメートで、この話を真っ先に聞きたいと言った人物だ。
「や、やめて……私怖くて死んじゃう……」
「人間そう簡単に死なないよ!!」
「じゃあ裕美、耳塞いでて。その間に話すから」
「う、うん……」
そう言って裕美は耳を塞いでうつむき、何かブツブツと言い出した。
「神様~神様~怖いです~」
「あらら。神頼みになるまで怖かったか」
「昔からこんな子だから、仕方ないよ」
「んんっ! じゃあ続けるね」
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