2 伝 説

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  「きゃぁーーー!!」  再び教室に悲鳴が響き渡った。 「裕美~……また?」 「必死に耳塞いでたんじゃなかったの!?!?」 「耳塞いでても聞こえたぁ~~わぁ~ん!」  裕美の目には、本当に涙が溢れていた。 「気付かないで耳塞いでたんだ……」 「えっ!?」 「裕美は昔から抜けてるんだからっ」 「みんなヒドいよぉ~~わかってたなら教えてよぉ~……」  泣いている裕美を横目に、みんな笑っていた。怖い話になると、毎回こんな感じである。  しかし、今回は少し違っていた。和枝がすぐに笑うのをやめ、加奈子に質問をし始めたのだ。 「このお話のトンネルってどこ?」 「ん~……どこだろう? なんなら調べて来ようか?」 「うん!! お願い!!」  そんな盛り上がっている2人とは対象的に、裕美は瑞希に抱き付いて泣いていた。 「瑞希~怖いよ~~心臓破裂しそうだよ~~」 「ヨシヨシっ。裕美はホントしょうがないんだから(単純というかなんというか……)」  帰り、裕美は1人で道を歩く勇気がなくなっていた。相当怖かったのだろう。  
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