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叶ったら怖い願い事。
そう、叶わない方がいい。
でも少し悔しかった。
ちょっとは叶って欲しかった。
母だけでもいい…。
あんなやつ…。
家に着くと弟の満(ミツル)が
泣きながらソファーに座っていた。
「満…?どうしたの」
満は涙を流していた。
何かあったのか?
「お母さんが倒れたんだ!」
「………え…?」
母とは1時間前に口論していた。
満があたしに抱き付いてきた。
「お姉ちゃん……!!どうしよう!」
「………」
あたしは泣かなかった。
驚きの方が大きかったから。
まさか………っ!
願い石…!!?
「僕が野球から帰って来た時には
もう倒れてたんだっ!」
「満、何時に帰ってきたの?」
「5時30分くらい…」
30分あれば願い石に着いてるし、
願い事をしていたかもしれない。
「お母さん、
救急車で病院に運ばれたよ…」
待って、
まだ…死んだ訳じゃない…。
それに死んだとしても
偶然かもしれない。
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