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それから数日が経ち、
母の葬式も終わった。
母が死んでから、何も起きない。
やはり願い石は偽物だったのだろう。
あたしはすっかり安心していた。
「行ってきま~す!」
学校へ行く途中で、
香と待合わせをしている。
あたしが着いた頃には香はいた。
「早恵~!!」
と言って、
香はあたしに抱き付いた。
香は泣いていた。
あたしは驚いて香に聞いた。
「ど、どうしたの?」
「美幸(ミユキ)が死んだって…」
美幸とは香、あたしと共に
仲が良い子の名前。
「美幸が死んだ…?いつ?」
「きの…ぅ…!」
香の言葉はもうかすれていた。
教室に行くと、
美幸が死んだという噂は広がっていた。
香はまた泣き出した。
でも犠牲者はまだまだいた…。
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