2376人が本棚に入れています
本棚に追加
想いの重さ
5月に入り怒濤のGWも終わった。
休みなしの7日間はかなり過酷だった。
その間はネットにあがることもなく、帰ったら最低限のことをしてすぐ寝てしまった。
アカネと話したい…
ネットにあがるたびに
「お兄ちゃんおかえり」
と、言われるのが嬉しかった。
別にそういう趣味はないけれど、独り暮らしなのになんだか家に誰かいるようで、暖かな気持ちになれた。
久々にパソコン起動してメッセをたちあげてみた。
アカネがすでにログインしている。
声をかけようとしたら、先に彼女がいつものようにおかえりと言ってくれた。
寂しかったよと言いながらGWは色んなとこに遊びに行っていたようで、本当に寂しかったのかと思わず笑ってしまった。
アカネは宇多○ヒカルのコンサートチケットを手に入れたと言ってきた。
色んな子に声をかけたが、日にちが悪いらしくみんな行けないらしい。
「お兄ちゃん、8月なんだけど一緒に行けないかなぁ?」
多分、僕のことはもう信用しているのだろう。
もっと仲良くなってからと言われたが、僕はそれを断った。
ネットの人と会うのは多少なりとも不安があるし、仕事がどうなってるかわからないし、第一○ッキーはそんなに好きじゃない(笑)
しょぼんとしながら、アカネは探してみて誰もいなかったら母親と行くと言った。
それで思い出したが、母の日の花をまだ決めてなかった。明日花屋で見てこよう。
しばらく、アカネからの発言がなかった。
どうしたのかと聞いてみると、GW一緒に遊んだ友達と話してるらしい。
ちょっと気になったので自分も混ぜて欲しいと言ってみた。
メッセは大人数でも一緒に会話をすることができる。
「な…なんで?」
まぁ、妥当な質問だろう。
リアルなアカネはどんな子なのか、ただそれが気になったのだ。
アカネは友達に確認をしてみると言って、しばらく黙っていた。
「友達、彼氏いないけど惚れちゃだめだよ?」
なんだか少しすねてるみたいな言い方がちょっと可愛かった。
こんな妹いたら絶対嫁にいかせないかも(笑)
「バカ、ヤキモチやいてるのか?子供だなぁ」
僕はこの疑似兄妹関係をかなり楽しんでいるようだ。
最初のコメントを投稿しよう!