想いの重さ

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しばらくしてアカネの友達と3人で会話をすることになった。 アカネの初対面の時と違ってかなりぎこちなかった。 会話がよく止まるし、何を話していいかわからない。   「アカネは普段どんな子なの?」   とりあえず、アカネという接点しかないので、彼女を話題に載せた。   「とてもいい子ですよ」   どことなく不信感を抱かれているような気がした。 とっつきづらい…(汗) アカネもそうだが、この友達も僕の周りにはいないタイプだった。   自分で言い出したものの、これ以上会話をしてる自信がなかったので落ちさせてもらった。 二人には申し訳ないことをしたと思う。     次の日、仕事が休みだったので遅めに起きた。 特になにもすることがなくのんびり音楽を聞きながらパソコンのメールをチェックした。 すると、アカネからメールが入っていた。   昨日はごめんなさい。   と。 むしろ謝るのは僕のほうなのだが… こうやって気遣うのも彼女のいいところなんだろう。 僕はメールを返した。   アカネは悪くないよ。 僕が悪いんだから。 ケータイのメアド教えておくね。 メールするの苦手だからあまり返信できないけど、メールもらうのは好きだから。 またメッセしようね。   返信してから、特にやることもなくパソコンを落とした。 部屋の掃除をしながら大好きな洋楽を楽しんだ。 昔海外に住んでたせいか、邦楽より洋楽のほうが耳に馴染む。 だからカラオケとかでは歌は歌わないで聞く専門だったりする。 アカネは邦楽ばかり聞くらしいので、案外趣味が合わないのかもしれない。 別に無理をして合わせる必要もないのだが。 そういう面でもやはりアカネは珍しく、面白い存在だと思う。
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