想いの重さ

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僕の自己中はまだ続く。 帰って昼間でぐっすり寝てから、洗濯物やら掃除を終わらせてから暇になって、ふとアカネと話がしたくてメールをした。 しかし、何分経ってもアカネからの返信はなかった。 僕は昨日ケータイを交換した女の子に何気無く電話をして夕食に誘った。   その女の子は割りとノリのいいタメの子だった。 アカネと違って軽いというか、気軽につるめそうな感じだ。 彼女は職場が近い上に僕と同じようにシフト制の仕事をしているそうだ。   「ねぇ、私ハヤトくんのこと好きなんだけど付き合ってくれない?」   僕は思わず固まってしまった。 昨日会ったばかりなのに好きとか付き合えとかどうなんだろう? 25という歳に少し焦っているのだろうか? ふと、僕の頭の中にアカネの名前がよぎった。 会ったことはまだないが、彼女より色んな話をお互い素直に話し合った仲だ。 彼女もまた僕に少なからず好意を寄せているのは事実だった。   結局、僕はその場で結論を出すことはできなかった。 彼女にもアカネにもいい顔をしようとしてる自分が少し情けなく思った。   アカネからメールが来ていたが、僕は返信することができなかった。
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