想いの重さ

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今日、明日と休みになった。今日もアカネからメールは来ていない。 普通の会社は出勤日だから忙しいのかもしれない。 重いと感じていた毎日のメールも、来なくなると心に穴があいたみたいになる。   夕方に友人が家に遊びに来た。 志村という男で、大学からの付き合いになる。 誰にでも優しくて頼りになる僕の親友だ。   どうせたいしたもの食べてないだろうと、志村は料理を作ってくれた。 それをつまみに早めの晩酌を始めた。 結構な量を飲んだので、軽く気持ちがいい。 友人はすっかり寝てしまっていた。   僕はパソコンを立ち上げメッセを起動した。 今日は話すことができるだろうか?   いつもより少し早い時間にアカネがってきた。 すごく久々に見る気がする。   「おかえり」   僕は彼女に言った。 彼女はただいまと言った後、もうすぐで御飯だからすぐ席を外すといった。 心なしかそっけなく感じて寂しい気がした。お酒を飲んで酔っているせいだろうか?   「アカネにあげたい曲があるから受け取って」   僕は“The Gift”という曲を送ろうと思っていた。 その曲は日本のある歌手の歌をイギリス人がカバーした曲である。 まるで、自分のアカネに対する気持ちをそのまま 歌っているようだった。 だから彼女に聞かせたい。   「アカネのブログって歌詞をタイトルにしてじゃん?もしこの曲気に入ってくれたらブログのタイトルにして」   いい曲だったらね♪と彼女が言った。 記号がついてるだけでなんかほっとした。字面だけだと相手がどう思ってるのかわからない。   アカネは御飯だといって席を外し、しばらくしてからもどってきてくれた。 戻ってきてから曲と歌詞を送った。すこし、照れくさかった。
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