告知

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朝早く、僕は有名な某大学病院に行った。 月曜は休み明けということもあって混んでるだろうと思ったからだ。   内科に回されたが、悪性の貧血かもしれないと言って血液内科という科に回された。 貧血にも良性と悪性があるんだなとか思いながら、少し不安を覚え血液内科の先生に会った。 先生はカルテをみるなり、もう一度検査してみようと言い、また採血をされてしまった。   案外早く結果がでた。 先生はとりあえずすぐ入院するようにと言った。 けれど、僕には僕の事情がある。会社だってあるし、一人暮らしのマンションだってある。 第一、どれくらい入院するのかわからない上に、何故入院しなければいけないのかわからなかった。   「先生、一体なんなんですか?」   貧血ではないのか?そんなに急ぐほど酷いのか? 先生は躊躇っていた。 よくドラマで患者に余命を宣告するような場面で見る光景だ。   「白血球の数が普通の人より10倍近く高い…君の病名は白血病だよ」   その瞬間、僕の心臓が止まった。 視界がモノクロになり、かすかな音さえ耳に入らなかった。 冗談だろ?白血病? 僕は動揺を隠せなかった。死ぬのか?僕は死ぬのか?   「急性だし、君はまだ若い。だから1日でも早く入院してほしい」   色々説明してくれたが、正直、話が右から左へ流れていくだけだった。 明日からの仕事をどうしよう。家はどうしよう。親や友達にはどう説明すればいいんだろう。 結局、少し小規模の私立病院を紹介してもらい今日は帰らせてもらった。   朝早く来たのに、もうお昼をまわっていた。 空は悲しいほどに青くすんでいて、太陽は僕を嘲笑うかのように照り付けてきた。
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