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プシュッ。
食堂車の扉が開いて、ウラタロスが入ってきた。
「あっ、カメちゃん!おかえりー」
「おまえ、千晴にボコボコにされたかと思ったぜ」
リュウタロスとモモタロスが口々に言う。
そして。
「そこのお供その2。おまえ、主に何をした」
ウラタロスに向かって、そう言ったのはジークだった。
「突然ジークが現れたから、何かあったのかなって言ってたんだよ」
良太郎が説明する。
「あの者は今や我が主だ。先程から繋がりが切れているが…万が一傷つくようなことがあれば、私が許さん」
そう言ってジークは、ウラタロスに指を向ける。
「ちょ、ちょっと待って…僕にも何が何だか…とにかく、入って」
「放してよ!放してって言ってるでしょ!」
ウラタロスに腕を引かれて入ってきたのは、千晴である。しかしジタバタと暴れて叫んでおり、ただならぬ雰囲気だ。
「あの…千晴さん?」
ハナが呟く。
「ウラタロス、何があったの?」
良太郎が聞く。
「僕はこういう強引なやり方は好きじゃないんだけど…えいっ!」
ウラタロスは言葉と共に千晴の頭を掴み、強引に皆のほうを向かせる。
「!!!」
千晴の顔を見た一同は、思わず息をのんだ。
瞳はオレンジ色に光っており、髪の一部もオレンジ色に染まっている。
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