悲哀と憎悪のクリスマスイヴ

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ふと窓が目にはいる。 ウチは2階建ての一軒家。 その2階にあるオレの部屋からは、それなりに景色が楽しめる。 まぁ住宅街という範囲のなかでだが。 それでも、夕日なんかはかなりのもの。 そんなわけで、オレは結構窓から外を眺めてたりする。 上半身だけ起こし、あぐらをかいていつものように窓の外を眺めた。 街は夕日で紅く染まっている。 クリスマスイヴということもあってか、どこかサンタクロースを連想させる。 いくらクリスマスが憎悪の対象であっても、その景色は単純にキレイだ。 冬の昼は短いとはいっても、日が傾いてるぐらいだからもう5時ぐらいだろうか? クーと、腹の虫が鳴いた。 そういえば腹が減っている。 別に特筆したことはなにもしていない。 それでも腹は減る。 人間って不思議だなぁ。 ま、そんなことはおいといてだ。 とりあえず何かを腹に入れねば。 オレは一階に降りることにした。
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