記憶。

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~裕太side~ 友愛が、帰って来たのがわかった。 状況で判断して、すぐ薬を飲ませてくれた(口移しはびっくりだったけど)。 安心した。もう大丈夫だって。 でも、もう一度眠りについたとき 悪夢を見た。 幼い俺が、両親の暴力に泣き叫んでいた。 今までも、たまに見ていた夢だった。 怖くて痛くて、苦しかった。 父親に、腕にアイロンを押し当てられたところで 友愛の声が聞こえて、目が覚めた。 俺は怖くて仕方なくて、思わず友愛に抱きついた。 友愛は驚いたみたいだけど、しばらく抱きしめてくれた。 傍に友愛がいてくれて、本当にありがたかった。  
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