記憶。

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点滴が終わり私と裕太は、部屋に帰ってきた。 「裕太…」 「何?」 「治療…受けよう?」 私がそう言うと、裕太の顔からは笑顔が消えた。 「どうして…?」 「裕太が、これ以上苦しむの見ていたくないから。」 わかってる…こんなの、単なる私のエゴだって。 でも、愛してる裕太だから、ちゃんと治って欲しかった。 「友愛は…俺が傍にいたら、迷惑なの…?」 「裕太、私はそんなこと言ってるんじゃない。裕太が大事だから…だから言ってるの。」 「友愛…」 裕太は涙を流しながら私に抱きついた。 そして、治療をすると言ってくれた。  
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