四足族と八足族

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緑色の床に赤色が染み込む。猫はタイトの血をとめようと舐める。すると猫が急に苦しみ始めた。タイトは猫の秘密を知っている。出逢ってすぐのことだ。擦りむいた膝の血を猫が優しく舐めてくれた。途端に苦しみ始めた猫は顔つきが虎のようになり、身なりも巨大化した。風力も上がる。猫はネズミ達とクモ達を吹き飛ばした。「邪魔をするなヨソモノ共が!」タイトが立ち上がって言い返す。 「どうして長い間こんな闘いを続けるんだ!」 ネズミ「勝つためだ!それ以外理由なんて必要ない!」 「勝つのがそんなに大事か?お前らの足元を見てみろ!まだ息のある仲間がいるじゃないか!」 クモ「俺たちの力の理由は弱い遺伝子を残さないこと。強くなきゃ生きていけないんだ!」 ネズミ「そうだ!ヨソモノがうちら一族のやり方に口出しするな!」両者のボスが黙っていられなくなったかタイトと猫の前に出てきた。 ネズミ頭「私達の闘いには意味がある。はるか昔、闘いはただのチャンバラごっこだった。しかし勝ちにこだわり武器はしだいに強力になり、あげくこの八足族の若者がこの戦の間で私達四足族の初めての犠牲者をだした!」 クモ頭「 何をえらそうに。そいつが弱かったから悪いのだ。むしろうちの若者は殺した罪を強く感じそちらの前で自害したのだぞ。なのにお前らはそいつを許してやらずこの間にほたり捨てやがった!」 ネズミ頭「当たり前だ。あんな憎いやつ許すわけが……」 「うるさい!」クモとネズミの頭達はタイトに視線が戻る。「そのクモはそのネズミをあやめた罪で自害したのもあるけど、本当は他人をあやめることが本当の強さじゃないと言いたかったんだ!」一匹のネズミが武器を床に落とした。
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