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春「……!はっ…?え…あんた泣いてんの!?」
鼻の啜り声が耳に届いたらしく
軽く動揺しながら聞いてきた
顎を掴んでいた手がゆっくり離れた
同時に千里は俯く
春「は――!?何で泣いてんの?」
最悪…。
貴方のせいなのに
千里が黙っていると春樹はため息をしてから千里のポケットから携帯を取り出す
何秒か後に返された
春「はい。これも返す」
渡されたのは鍵
やっと返してもらえた…
帰ろう…
千「でわ…帰り―――」
春「送る」
いや…
もう係わりたくないんですけど…
千「…え―――ぁの……」
春「いいから早く」
有無を言わせず
春樹はさっさと歩き出す
歩く方向は勿論、千里の家のほうだ
千里は仕方なく春樹の1歩後ろを歩いた
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