嘘カノジョ

始動

ﾅｽﾞ｢守れよ｣

先程まではかわいらしい声とは打って変わって元々の男らしい声で言う

わかってる―――。

春｢あぁ…｣

春樹は千里を見る

千里は目が合うと顔をすぐに逸らす

姿は別人だが千里は千里だ

笑ってしまいそうだ

だが、ここで笑うと千里はふて腐れてしまうだろう

だから、今は耐える

春｢じゃ、行くわ｣

ﾅｽﾞは可愛い表情になり手を振る

うちの生徒会長と変わらない性格だな～

と、思った時“浜松 湧”の顔が一緒に浮かんできてちょっとﾑｯとした

春｢行くぞ｣

春樹が千里の腕を掴み強制的に外に連れ出す

守る

俺が……誰よりも。

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