10人が本棚に入れています
本棚に追加
それでも、まるで実際に会って話しをしてるかの様に盛り上がった。
しかし、残念な事に九尾さんはパソコンを使える時間に制限があるらしく、同じような時間帯で1時間程度しか使えないみたい。たぶん、家に一台しかなくて、家族が居ない時間帯だけ使ってるんだろう。
因みに我が家にはパソコンは3台も有る。
当然一台は私のパソコンだ。高校の入学祝いに買って貰った思い出の品。
あの頃は高校へ行くのが楽しかったなぁ。
クラスの仲良し3人組で学校の帰りにこのパソコンで良く遊んだっけ。
だけど、一人に彼氏が出来てから歯車が、狂い始めた。
そして、そのズレはだんだん大きくなって、今では修復不可能なレベル。
なんで、よりによって私が好きになった人を彼氏にするの?
まったく腹が立つ!って言うか立った。
そして、あの子もあの子よ、カッコイい彼氏出来て羨ましいな。おめでとう!なんてさぁ、アイツに言わなくても良いじゃない。
それからは毎日彼氏の自慢話やノロケ話し、さすがに私も相槌も愛想笑いもムリ。
そして、何が原因だったか忘れたけど、些細な事で絶交宣言をして教室を飛び出した私。今となっては、もう昔話しって感じ。
……
あれ?
え?
まだ1ヶ月も経ってないじゃない!
どうしたんだろ?もう全然腹も立たないし、あの男子も気にならないわ。
それより、前みたいに、みんなに会いたい…。
でも今更、ムリだよね。
メールや電話を着信拒否にしちゃったから、向こうだって拒否ってるだろうし。
ああ九尾さんに、会いたいな…。
今何してるのかなぁ?
今日もサイトに来てくれるかなぁ?
そしたら、今日こそ九尾さんの携帯のアドレスを教えて貰おう。そうすれば、いつでも、メールが出来て電話で話しとかして、どっかへ遊びに行く約束をして……。
あぁ。早く時間にならないかなぁ。
私はベッドの上でゴロゴロしては、時計を眺め時間が来るのを待っていた。
そして、いつの間にか眠ってしまった。
ふぁ~あ!良く寝た。
し、しまった!寝ちゃった。
九尾さんまだ居るかなぁ?
私は慌てて、多分、母が掛けてくれたモーフを跳ね除けてパソコンへ向かった。
最初のコメントを投稿しよう!