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今は少しだけ
いい仔を
演じれそうな
気がします
紫と黒の
ドロっとしたのが
利き手を汚してるけど
気にならないの
紅のマニキュアが
貴方と指を絡めた
いつかの午後3時を
思い出させるから
背中を抜けて
奥の奥の闇の部分が
痛むけど気持ちいい
其の快楽が今確かな物か
確かめるの
シルバーに輝る
小さな棘で
アタシに触れるの
紅い花がアタシの中で
弾けて隙間から花びらが
ひらひら地面に
引き寄せらて
真っ白な絨毯を
紅く染めるの
聴こえるかな?
それとも
感じるかしら?
ねぇ前みたいに
叱って 怒って
こんなアタシを
侮辱してよ
貴方の中で生きたい
貴方と一つになって
違う人間になりたいわ
だけど今まで
生きてきた
アタシの肉体は
残るから
アタシの中の
あたしとバトンタッチして
アタシは貴方の中で
ひっそり呼吸してたい
だから違うあたしを
此処へ連れてきて
もう終わりにしたいの
愛しい貴方の身体の中で
貴方とアタシは
水のように溶けて
交じり合うの
紫のような貴方と
黒のアタシ。
何も見えない
闇のようなオアシスで
貴方と二人で
白昼夢を見てたい
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