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冬を間近に控えた晩秋の夜、僕は独り、電灯の少ない暗い公園のベンチに座っていた。
大通りから細い路地に入って更に奥に進んだところにある人気の全くないこぢんまりとした公園。
只でさえ滑り台とブランコだけがぽつんと設置されてあって寂しいのに、遊ぶ子供がいないと更に寂しく見える。
夜は大分冷え込むこの季節、好き好んで夜の公園なんかに来る人がいるとは思えないが。
ほのかに白い息を吐いて、慰め程度に凍えた手を温める。
はらはらと涙を流すように、一際高い木から木の葉が落ちた。
毎日そうしていた。夜が明けるまで、動くことなく。
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