Ｇと呼ばれた子

＊＊お父さんが死んだ？＊＊

最近、お父さんとお母さんがよく口げんかをするようになった。僕が家でゲームをしているとリビングで怒鳴り声が聞こえてきた。
｢何でわかんないんだよ。俺が夜遅くなるのは上司との付き合いがあるからだろ。｣
｢うそ言わないでよ。そう言って本当は女の人と毎日遊んでるんでしょ。｣
いつもの優しい２人とは全然違いとても怖くて僕はその場から動くことができなかった。そして一時すると声が止み僕はリビングに行き、いつものようにご飯を食べ寝床についた。
ある日、僕は友達と外で遊んでいた。そして、家に帰りいつものように晩ご飯を食べていた。
すると食事が２人分しかない。僕は不思議に思い母に、
｢何でお父さんのご飯がないの？｣と聞いた。
すると母は平然とした顔で答えた。
｢お父さんは死んだのよ。だからもう忘れなさい。｣僕は耳を疑った。
｢え？どうしてお父さんは死んだの？なんで？お母さん答えてよ。｣
すると母は、
｢もうお父さんのことはいいでしょ。忘れなさい。｣そう言って、母は何事もなかったようにご飯を食べ始めていた。僕は信じられず夜、その事で頭がいっぱいになり寝ることができなかった。