お母さん

7/16
前へ
/193ページ
次へ
降園の時間。 幼稚園の門の前には榊が立っていた。 華「あーッッ!亮くん、おじさんが待ってるよ!!」 靴を履いている亮の視界に映った榊の姿。 榊は、亮の姿を見ると頭を下げた。 華「お辞儀してるね。あのおじさんはだぁれ?」 亮「…榊。」 華「榊?亮くんのパパ?」 亮「…」 靴を履き終え、亮が立ち上がったとき、またしても聞こえてくる言葉の数々。 「あーッッ!またいる!」 「あの人、いっつも同じ服だね~」 「結城くんのママは迎えに来ないの?」 華月が心配そうに見守る中、亮は走って榊の元へと向かった。
/193ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6699人が本棚に入れています
本棚に追加