死神の暇つぶし

封筒の中のカードには

『美紅様

貴女様に饗と遊戯を御用意致しました。

この部屋の物は、全て御自由にお使いくださいませ

既に賽は振られております故、御急ぎますよう』

「何これ？」

ぽつりと呟いても、返答がくるわけはない。

３つ並べて配置されたクローゼットの中には、あたしの服や下着、靴下。
おまけに、靴まで収納されていた。

財布やケータイ、家の鍵などの必需品は、この部屋をくまなく探しても見つからない。

迷っていたが、何時までもパジャマ姿でいる訳にもいかず、自分の服に着替えると、コンコンと、ドアをノックする音が聞こえてきた。