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10~新宿にて~
新宿駅は、人が大量~に溢れていた。
本当どこから、こーーんなにいっぱい人が出てくる訳ー?!
人込みが苦手な加奈子はそんな思いを胸に、英恵を探す為に一生懸命背伸びをしてキョロキョロしていた。
台風の日なんかによく、テレビ中継に出てくる新宿駅の南口で加奈子と英恵は待ち合わせをしていた。
晴れた日は、テレビで見かける改札とは違って、楽しそうで明るい表情の人ばかりだなぁ。
…って、かなりカップルだらけぇー。やっぱ、みんな幸せそうだぁ。
寂しさがミニシミルジャン!先輩、早く来てくれないかなぁ。
「ごめんごめん、待ったー?」
満面の笑みで西先輩が現れた。
真っ白なキャミと薄いピンク色のカーディガンにストレートジーンズとシルバーのミュール。
先輩、爽やかだー。
ペディキュアがポイントで真っ赤なのが、またニクイ!
…あたしもミュール履いてくればよかったぁ。
遠足気分でついスニーカーで来ちゃったよ!
男子も居るとゆーのに、あたしいきなり、ファッションの点数落第点すかー?!あわわわ。
一人であれこれ考えているのを察知したのか、西先輩は
「ちょっとちょっと、何目を泳がしてるの~?」
と、考え事をしているのには気付いても、考えている内容には全然気付いていない様子。
きっとこういうマイペースで飾らない所が、周りの男性を引き付けるんだろうなぁー
「じゃー、瑠璃先輩のお友達に連絡しましょうか!」
気持ちを取り直して、西先輩に提案する。
「うん、電話しよー!どんな人かなぁ♪きゃっ♪」
……西先輩……
…失恋、したてだった…んじゃ…?意外とタフな人…ですね。尊敬します。
「…どうかした?!」
…また私は目が泳いでいたようです。。。
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