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「なぁに」
キッチンへ行くと、勇が少し困った顔をして6Pチーズを手にしていた。
「賞味期限が昨日までだったみたいなんだ…。ワイン先に飲んで待っててよ。チーズ買ってくるからさ、ごめん。」
「…………。えぇ?!」
勇はやっぱりキッチリしている。
私なら……食べる。
でも勇は期限が書かれている以上、一日だって譲らない。
やはりダメなものはダメなのだ。
結局しばらく一人でお留守番になった。
勇は頼りになる。けど時々よくわからない部分もある。
逆にそういうのも魅力ではあるのだけど…
まぁこのエピソードは、加奈子あたりなら、喜んで聞いてくれるわよね。
うん、好きそうだわ、話してみよう。
そんな所に突然携帯が鳴った。
大方勇が、チーズ以外に欲しいものが無いか聞く為にかけてきたのだろう。ルンルン気分で急いで出る。
「もしもーし」
「よぉ、瑠璃ちゃんたら随分ご機嫌じゃんか」
「!?(ゆ、勇じゃない!)」
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