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いやいや、何も変わっとらん。
「ロリはステータスだよ」なんて、ね。……最悪だ。絶対に言うな自分。相手は被害者だぞ。明らかに舐めた発言だろ。……ん?ちょっと待て、この状況俺が加害者っぽくなってないか?
清彦は茜に目をやるが、相変わらずガン見だった。そんな目で見るなぁ!
「失礼します!茜ちゃん大丈夫!?」
突然、『椿 由奈』が保健室に入ってきた。茜とは同じクラスである。酷く慌てていて茜の側に駆け寄った。
「頭打ったんでしょ!?病院行かなくていいの!?」
「……由奈、頭に響く」
茜の顔が一気に青ざめた。二人が話している間に清彦は保健室からこっそり出ていった。少しうしろめたい気がしたが、また後から弘と一緒に謝りに行こうと思った。
「頭突きがモロに、みぞおちに入った、ぞ。な、内臓破裂寸前だ……」
清彦は弘を回収した。額に脂汗をつけて、確に具合が悪そうに見える。
「望月 茜さんは後頭部にでけーたんこぶができてたよ。あの状況はどっちが悪いとかはねーけど、後から謝りに行くぞ。今保健室で寝てるから」
「できれば俺も保健室で休みたい」
午後の授業のチャイムを廊下で聞いた。
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