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「森に卵を探しに行こうかな♪」
大雨の中、少年は森へ歩き出す。
木の根元に、卵が落ちていないか、少年は確かめて歩く。
しとしと雨が降る中、卵らしきものは一つも見あたらなかった。
少年は少しがっかりすると、家路へ戻った。
家に入ると、相変わらず真っ白で、少年は困ってしまった。
「僕のできることはないやあ~」
再び少年は外にでると、嵐のなか雨に打たれて空を見上げていた。
「どうしたの」
空が言う。
「やることがないんだ」少年が答える。
「お茶でも飲んでれば?」
「でもね…
ポットもないし、お茶葉もないし、カップもないや」少年が答える。
「そのうちでてくるよ。」
「そのうちね」少年はにこっと空に笑う。
気づいたらいつのまにか寝てしまった。
空には虹がかかっている。真っ青な青空を背にして。
「うん~」
少年は背伸びすると、しめった草原の葉に顔をすり寄せた。寝転がったまま少年は、暖かい太陽の日差しを浴びる。
とくに何もやる気がしない。
「…」
とくに何もやる気がしないので、少年は何か思い浮かぶまで待つことにした。
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