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鼻水と涙で少年の顔はぐちゃぐちゃだ。
少年の両親を殴ってやりたい衝動にかられた。
少年の枕元に一枚の絵を見つけた。
汚い子供の絵だ
緑色の木らしきものには沢山の色で飾られ木の天辺には星らしき飾り
人間っぽい者が三体
手らしき部分が繋がっていた。
まるで捕らわれた宇宙人だ
三体の者の横には、パパ、ママ、あきら、と書いてあった。
「あきら君、わかった、サンタさんが君の願いを叶えてあげよう」
少年は驚き…呟いた
「殺して…くれる…の?」
また少年の瞳から涙がこぼれ落ちる
「あぁ、そうだよ、君の今の気持ちを殺してあげる、明日の朝になったら君のその気持ちはなくなっているよ」
少年は泣くのを止めた
「その代わり、誰にもこの事は内緒だよ。」
俺は人差し指を口元で立てて笑ってみせた。
「うん」
少年の顔はぐちゃぐちゃからくしゃくしゃな笑みに変わった。
「さぁ、涙を拭いてゆっくり眠るんだ。」
少年は頷きベッドへと戻った
俺は少年の絵を持って子供部屋を出た。
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