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木床を拳で打つ
腕を駆け上る衝撃
予想外だった
恐らくは、この部屋に敷設された結界によるモノ
『力』が……出ない。
こんな場所に閉じ込め、
父を
母を
生まれた地を奪い
名前をさえ奪い
弥(いよ)などと
卑弥呼(己)が一部であるなどと主張し
『力』をさえ奪うというのか。
少女の胸には今なお怒りが渦巻いていた。
焼けた肌が雪より白くなる程の時が過ぎようと、
『力』を奪い取られようと
この心だけは譲らないと
主張するかのように。
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