プロローグ

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 守れなかった…………  守ると誓ったのに、その為なら死をも覚悟したのに、殺す事も覚悟した。  なのに……なのに……守りきれなかった…………  クソッ!!!!  金なんか貰っても嬉しくも何ともねぇよ!!!!  金で命、戻んのかよ。  あいつらが居ないこの世界なんか意味ねぇんだよ……  俺は死ぬ為に戦った訳じゃない、元の馬鹿げた生活に戻る為に戦った。  なのにあいつらが居ないんじゃ、何もかもが無駄になっちまったな。  俺は何の為に戦ったんだ?  結局は政府のゴミ野郎供の掌で躍らされてたって事か?  ふざけんじゃねぇ!!  あいつらのせいでどれだけの人が犠牲になったと思ってんだ!!  いっその事、政府の奴ら全員皆殺しにするか……?  いや、そんなことしてもあいつらは喜ばねぇか。  なぁ俺……どうすりゃいい? 何にもやる気が起きねぇよ……  俺は何気なく空を見上げる。  その瞬間、フッと優しい風が吹いた。
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