第一章~ミストの谷~

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セシルの剣は妖しく輝いたと思うと、漆黒のオーラを放ち始めた。 カ(負の力を糧とする暗黒剣…。 たしか使い手にもかなりの負担がかかるはず…) 次第にオーラは濃くなり、やがてまがまがしい気を放ち始めた。 セ「食らえ…負の刃、暗黒剣!」 セシルが言うと同時に、剣が暗黒の波動を放ち、ドラゴンを吹き飛ばした。 セ「くっ…!」 暗黒剣は、使い手への反動が大きく、セシルは苦悶の表情を浮かべた。 セ「今だカイン!奴が態勢を崩してるうちに…!」 カ「わかった!はぁッ!」 カインは槍を持って高く飛び上がった。竜騎士は、かつて竜と共に戦っていたと言われ、空を飛ぶ竜と共に戦うために、常人を遥かに凌駕する跳躍が可能だったという。今でも、その跳躍力と誇りは、受け継がれているようだ。 カインは一瞬にして視界から消えた。 ドラゴンは、カインを捜し、辺りを見回している。 カ「フッ…ここだ!」 声と同時に、ドラゴンの真上から、槍を構えたカインが急降下し、ドラゴンの胴体を見事に貫いた。
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