第一章・ドジな姉

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それ以来、俺は学校に行く回数が減っていった。 だが、学校側は俺の心境等知るはずもないので 学校に来い、来い、うるさい。 中学の時から、同級生以外に、部活に入ってもいないのに、何故か上級生や下級生からもメールやら電話があった。 (どこで俺の連絡先知るんだか…) バイト先から自宅へ帰ってくるまでの間に携帯電話を確認すると 不在着信5件、メール9通。 今日は比較的少なかった。 "進路等、糞喰らえ" 俺の最近の口癖は、これだ。 こんな都会では、職種によれば、バイトだけでも切り抜けられる。 俺はそんな生温い、甘い考えでいる。 しかし、いくら、姉からも収入があるからとはいえ さすがにファミレスのホールだけじゃ足りないものがある。 ―――高校3年、6月。 少し考えてみようと思い始めた。
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