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『殺してくれないか』
そう言ったときの男の表情が、忘れられない。
ほんの、一瞬。
淋しいような、苦しいような、
オレにはない感情が、
そこにあった。
「どんなこと、すんだろ…」
自室に戻ったオレは、敷きっぱなしの布団に転がる。
何故か、落ち着かない。
早く、この仕事は終らせたい。
深入りしてはいけない。
珍しく、そう思った。
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