ー第三章ー 団結 -光-

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その曲の楽譜をもらって、一回通してみた。 みんなまだ中一。 初見なのでもちろんバラバラのずたずただった。 先生は文句は言わず、曲にこめられた想いをはなしてくれた。 『実はこれ、先生が作った曲なんです。私が…中二の時…みんなと同じくらいの時ね、そのとき作った曲なんです。小学生の時は本当の友達って呼べる人がいなかった。でも中一になって本当の、本当の友達って呼べる人ができた…』 先生はその時を思い出したのか、泣いてしまった。 『ごめんなさいね、毎年こうなの。で、その子、いじめられてたの。今の言葉で言うと…ハブられてたってとこかな。私、なかなか助けられなかった。自分がハブられるのがこわかったから。みんなはない?』 みんな頷いていた。 優嘉は下を向いて震えていた。清香もタオルで目をおさえていた。この間のこと、思い出したのだろう。 やめてよ。 二人とも泣き虫なんだから。 泣くの早すぎ! 私も泣いちゃうじゃん… 気付けばみんなもらい泣き。 経験があるんだろう。 もう…みんな…泣き虫なんだから! 奈美もサックスを抱き締めて泣いていた…
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